平成の徳政令②
亀井静香金融相は三十日午前、報道陣に対し、中小企業の借入金の返済猶予などを内容とする「貸し渋り・貸しはがし防止法(仮称)」の実施に併せ、「検査マニュアルを手直ししていかなくてはいけないところが出てくる」と述べ、銀行の不良債権基準の緩和を検討していく考えを示した。そのうえで金融相は「(これまでのように)企業をつぶすのではなく、立ち直っていくことを目的に、金融機関の検査もやっていく」と述べた。
民主党は政策集で、検査マニュアルの弾力化として「利払いが行われている限り不良債権に分類しない」と言及。亀井金融相は「民主党と私の考え方に乖離(かいり)はない」と述べた。
二十九日に発足した同法案の検討会でも金融検査マニュアルなどの他の法制・政策との連携を図ることを検討ポイントとして上げていた。
亀井静香金融相が取り組む中小企業向け融資や住宅ローンなどの返済を猶予する「モラトリアム法案」の検討が本格化した。法案はどのような仕組みになりそうなのか、その課題は何か。Q&A形式でまとめた。(東京新聞2009.9.30)
*************************
◆中小企業が中心
Q 鳩山由紀夫首相が検討を指示した「元本返済の猶予」とは?
A 借りたお金の元本分の返済期限を一定期間、延長すること。資金繰りに四苦八苦する中小企業などはひと息つけそうだ。銀行や信用金庫などの預金取扱金融機関から借りたお金が対象になるとみられる。借り手側の金融機関への申請によって、猶予が認められる方向だ。
Q 借金の棒引きじゃないんだね?
A そう。首相は「金利支払いをするという法案を考えてみたい」ともいっているから利息払いはあるはずだ。銀行にとってはもうけにあたる金利収入が減らないことになる。
Q メリットが多そうに見えるけど?
A 心配もある。中小・零細企業向け融資や住宅ローンは国内銀行の融資全体の6割強を占める。猶予が多額になれば、新規融資の資金に困る事態もあり得る。また、制度の影響を最小限に抑えようと、金利を引き上げたり、貸し渋り・貸しはがしに走ったりして「むしろ逆効果では」との指摘もある。
◆ルールの整備必要
Q 一般的に、返済が遅れた場合、銀行はそうした企業にどう対応するの?
A 通常、返済が遅れてしまうような債権は焦げ付くリスクが高いので、銀行が借り手側の格付けを下げる。併せて貸し倒れに備えた引き当てを積み増す。
Q 銀行の財務への影響を回避するにはどうすればいいの?
A 例えば、金融庁が返済猶予に伴って「格付けを下げなくてもいい」というルールを定めれば、帳簿は傷まない。しかしそれは日本の法律が及ぶ国内だけにしか通用しない可能性がある。海外で活動している大手銀行は、バーゼル委員会という国際的組織で決められたルールに従わねばならず、不良債権の区分分けについても決まっているからだ。
◆損失分は公金投入
Q 制度上の注目点は?
A 返済猶予する対象者をどんな基準で選ぶかは悩ましいところだ。猶予した企業が倒産して回収できず、金融機関に損失が出た場合、現在12兆円の政府保証がある改正金融機能強化法で公的資金を注入する方向だ。
Q 現在でも返済を待ってほしいと銀行に頼む交渉はできる。法律にする意味は?
A 雇用問題が背景にある。景気の最大の懸念は失業率の悪化だ。雇用の9割近くは中小・零細企業が支えており、政府が返済猶予をしやすい仕組みに整えれば、資金に余裕が生まれ、職を失う人が減るかもしれないという発想だ。(サンケイビジネス・アイ2009.10.1)
*************************
9月27日、テレビ朝日の番組で、亀井大臣が提唱している中小零細企業向け融資の返済を猶予する「モラトリアム法案」に対し、政府内に異論があることについて聞かれて。
|
==========================
やはり、金融検査マニュアル改訂’、貸出条件緩和債権)で
落ち着かせるべきだろう。
中小企業の急激な売上減の中での期待感は大きい。
いずれにしても、やるのであれば早急な対応が望まれる!
http://zxb07436.cocolog-nifty.com/diary/2009/09/post-79c3.html
« 阪神タイガース3位浮上! | トップページ | ダンロップ女子有村智恵優勝! »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 初詣:東京大神宮(2025.01.06)
- 2024年年末:洗車(2024.12.31)
- 謹賀新年!(2025.01.01)
- 2024年年末:墓参(2024.12.30)
- 9月29日:父上命日(2024.09.29)
元本据え置き利息のみ支払いで、資金回転が良好になる企業は結構あるのではないでしょうか?
これもダメなんですかね。
投稿: ぼいんこ | 2009年10月 2日 (金) 14:47