【次代への名言】気概の政治家編(伊藤博文)
「苟(いやしく)も天下に一事一物を成し遂げようとすれば、命懸けのことは始終ある。依頼心を起こしてはならぬ。自力でやれ」(伊藤博文)
明治の元勲の筆頭格、伊藤博文が、ほぼ100年前、留学を控えた次男に与えた訓戒の一節である。
「お前に何でも俺(おれ)の志を継げよと無理は言はぬ。持って生まれた天分ならば、たとえお前が乞食(こじき)になったとて、俺は決して悲しまぬ。金持ちになったとて、喜びもせぬ」。これはその語りはじめのことば。そしてこう続けられる。
「しかし、万一お前が持って生まれた天分で俺の志を継ごうという気なら、第一に、寸時も忘れてはならぬことは、天子様に忠義を尽くすという事ぢゃ」
発言に軽さがうかがえる現政権とは対照的に、伊藤の皇室への畏敬(いけい)は深い。こんな逸話もある。あるとき、伊藤は宮廷に首相辞任を上申した。静かに聴いていた明治帝だったが、開口一番、「待て。卿(伊藤のこと)は辞職で事済み、気も楽になるであろう。朕には辞職ということなきぞ」。多弁でしられた伊藤だったが、ことばを失い、大汗をかいて平伏したまましばらく動けなかったという。
さて、伊藤が皇室の忠義の次に必要-と説いたのは、「至誠」だった。このことばについては、彼の青年時代を振り返る必要があるだろう。(産経ニュース2010.1.3)
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