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2010年3月28日 (日)

太平洋侵出を狙う中国の「悪の論理」米中で太平洋を分割管理する構想を中国はアメリカに提案した。

■1.太平洋の米中「分割管理」構想

米紙『ワシントン・タイムズ』は米軍関係者の話として、
2007(平成19)5月にアメリカ太平洋軍のキーティング司令
官が中国を訪問した際、会談した中国海軍幹部から、「ハワ
イを基点として米中が太平洋の東西を『分割管理』する構想
を提案された」と報じた。

中国海軍の幹部は「われわれ(中国)が航空母艦を保有し
た場合」として、ハワイ以東をアメリカが、ハワイ以西を中
国が管理することで「合意を図れないか」と打診したそうだ。

アメリカ側は中国の提案を拒絶したとしているが、同紙は
情報機関を含むアメリカ政府の親中派内で、この提案に前向
きな姿勢を示す向きもあったと報道している。

この中国の提案、それに対するアメリカ側での一部の賛同
も、「地政学」と呼ばれる分野の研究に基づけば「さもあり
なん」と理解できる。世界各国の外交・国防戦略は、おおむ
ね地政学の常識に基づいているからだ。

そして我が国の外交・国防の常識が「世界の非常識」にな
りがちなのも、戦後、アメリカに地政学の研究を禁じられ、
忘れ去ってしまったからである。

日本が世界に伍してやっていくためには、地政学を学ぶし
かない、として、イギリスのレディング大学大学院で地政学
を研究している奥山真司氏が最近、刊行したのが『"悪の論
理で"世界は動く!』[1]である。今回は、この本に基づいて、
特に中国の動きを考えてみたい。


■2.ランドパワーの海洋侵出

「地政学」とは、国際政治を世界各国の生存競争の場ととら
え、各国の戦略と行動を地理的要因から考察する学問である。

地政学の生みの親の一人、米国海軍大学学長のアルフレッ
ド・マハンは、「人類の歴史はランドパワー(陸上勢力)と
シーパワー(海上勢力)の闘争の歴史である」という世界観
を提唱した。

ランドパワーはユーラシア大陸の内部から冨を求めて海に
出ようとし、沿岸部でシーパワーとぶつかり合う。ランドパ
ワーとシーパワーの代表例が冷戦時代のソ連とアメリカであ
る。東西ヨーロッパ、アフガニスタン、ベトナム、朝鮮など
ユーラシア大陸の沿岸部で冷戦や熱戦が展開された。

社会主義体制の行き詰まりによってソ連が崩壊すると、次
のランドパワーとして台頭したのが中国である。中国の沿岸
部は急速な経済発展を遂げ、各種資源・エネルギーの輸入と
商品の生産・輸出に、中国経済の生命線となっている。東シ
ナ海と南シナ海を「内海」にできれば、中国にとってこれほ
ど安心なことはない。

しかし、中国の海洋侵出を妨げているのが、九州から沖縄、
台湾、フィリピン、ボルネオ島と続く列島群である。このラ
インは、米国を盟主とするシーパワー陣営の勢力範囲であり、
特に沖縄の米軍と台湾軍は、まさに中国にとって「目の上の
たんこぶ」なのである。

中国海軍はフィリピンから米軍が撤退した途端に、南シナ
海に軍事基地を作った。後ろ盾を失ったフィリピンの抗議な
ど、どこ吹く風である。そして、次に狙っているのが台湾と
尖閣列島、そして沖縄である。


■3.「第一列島線」から「第二列島線」へ

上述の九州から沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオに至る
ラインを、中国は自国の勢力範囲の「第一列島線」として捉
え、その内側で海軍を活発に展開している。

2020年には、伊豆諸島、グアム、サイパン、パプアニュー
ギニアと続く「第二列島線」までを勢力圏とし、米海軍に対
抗できる海軍の建設を目論んでいる。その一環として2隻の
中型空母を建造しており、2012年までの実戦配備を目指して
いる。

冒頭の、ハワイを基点に太平洋を米中で分割しようという
中国海軍幹部の提案は、一個人の思いつきなどというもので
はなく、海洋侵出を狙うランドパワー中国の国家意志なので
ある。

第2列島線までが「中国の海」になれば、日本列島はその
中にすっぽり入ってしまう。別に日本を軍事占領する必要は
ない。日本のシーレーンを抑え、中国の意のままになる傀儡
政権を作って、日本の冨と技術を自由に搾取できれば、それ
で良い。

日本の経済力と技術力が自在に使えるようになったら、米
海軍と渡り合える海軍建設も現実となるだろう。


■4.中国の太平洋侵出の鍵は沖縄

太平洋侵出を狙う中国にとって最大の突破口が台湾と沖縄
である。特に沖縄の強力な米軍基地によって、中国海軍は第
一列島線の内側に閉じ込められている。もし米軍を沖縄から
追い出すことができれば、第二列島線への侵出が容易になる。

そもそも中国は沖縄を日本固有の領土とは考えていない。
2005(平成17)年8月1日の中国誌『世界知識』は、「沖縄
が日本の領土になったのは琉球王国に対する侵略の結果であ
り、第二次大戦後のアメリカからの返還も国際法上の根拠を
欠き、『主権の帰属は未確定』だ」とする北京大学教授の論
文を掲載した。一研究者の論文という形でアドバルーンを上
げ、周囲の反応を見る、という中国がよく使う手である。

確かに江戸時代に沖縄は、琉球王国として日本と清国の両
方に服属する形をとっていた。しかし、明治27(1894)年の
日清戦争後の談判で、清国は琉球を日本領として認め、以後、
1世紀以上も沖縄は日本の正式な領土として国際的にも認め
られてきた。

沖縄の帰属に疑義を挟むなら、第2次大戦後に中国が侵略
したチベット、ウィグルの方がはるかに「未確定」のはず

だが、こちらは頬被りして、自国に都合の良い所だけ
主張するのは、中国外交の通例である。

いずれにせよ地政学的に見れば、第二列島線への拡張のた
めに、台湾と沖縄を勢力圏に収めなければならない、という
のが、中国にとって必然的な戦略なのである。


■5.沖縄を「独立」させ、傀儡政権を作る

しかし、チベットやウイグルのように軍事占領して自国領
に組み入れるというのは、前時代的なアプローチであり、民
族独立意識の高まった現代においては、国際社会からの反発
や住民の抵抗などでリスクが大きい。

それよりも、中国にとって現実的なアプローチは、沖縄を
日本から独立させて傀儡政権を樹立するというシナリオであ
る、と奥山氏は推論している。

仮に中国が本気で独立を画策するとしたら、第一弾として、
沖縄の企業や土地などに投資をしてくるだろう。次に、中国
系の資本を進出させ、経済を握る。すると、中国人がたくさ
ん定住するようになり、二世が生まれると彼らは日本国籍を
取得できる。当然、投票もできるし、立候補もできる。

そこで、華人系の議員を擁立して議会を掌握し、経済と政
治を握ってゆくゆくは独立を図るという寸法である。

■6.沖縄の「自立・独立」

このシナリオに見事に合致したビジョンを公表しているの
が民主党である。同党が平成17(2005)年8月に改訂した
「沖縄ビジョン」では、次のような提言をしている。

・沖縄において「自立・独立」型経済を作り上げる
・「一国二制度」を取り入れ、「東アジア」の拠点の一つとなる
・在沖縄米軍基地の大幅縮小
・東アジアと全県自由貿易地域(フリー・トレード・ゾーン)構想
・地域通貨の発行
・アジア地域における人的交流の促進

「独立」とは「日本からの独立」という意味ではない、とわ
ざわざ断っているが、一国二制度、フリー・トレード・ゾー
ン、地域通貨とくれば、「経済的独立」そのものである。

これに民主党政権が主張している在日外国人の地方参政権、
米軍基地の県外移転が実現すれば、「政治的独立」もぐっと
近づく。こういう背景から見れば、民主党が「在日中国人も
含めた外国人の地方参政権」という一般国民には不可解な政
策を強引に進めようとしている理由もよく分かる。

民主党が、中国に洗脳されたお人好しなのか、中国の意図
を知ったうえで協力している確信犯なのか、は不明であるが、
その政策が、中国の太平洋侵出の戦略と見事に符合している
のは事実である。

このような民主党がある限り、万一、中国が沖縄に傀儡政
権を作ることになっても、その人材には事欠かないだろう。


■7.アメリカも第二列島線への後退

一方、シーパワー・アメリカは、強大化しつつある中国の
太平洋侵出に、どう対処しようとしているのか。

アメリカが世界ダントツのスーパーパワーであった時代は
過ぎ、勢力圏を縮小しながら自国の権益を守る、という戦略
に移行しつつある。いまだ軍事力こそ強いが、それを支える
経済力において、長年の財政と貿易の双子の赤字で、日本や
中国に大量の国債を買って貰って、やっと国が保てるという
依存体質になってしまっている。

すでにフィリピンのスービック基地は撤退し、韓国軍の有
事統制下指揮権も2012年に韓国政府に返還する。沖縄の米軍
基地も段階的に縮小し、極東の軍隊はグアムに集約するとい
う構想を立てている。

すなわち、アメリカ側も第二列島線への後退を考えているのである。

中国は、こうしたアメリカの後退姿勢を読んでいるからこ
そ、冒頭に紹介した太平洋の米中分割構想を臆面もなく提案
してくるのである。


■8.日本のとりうる選択肢は3つ

中国が太平洋に向かって勢力を伸ばそうとし、アメリカが
後退しつつある、という現実の中で、我が国はどうすべきな
のか。奥山氏は地政学的に見て、日本のとりうる選択肢は以
下の3つしかない、と指摘する。

第一は「アメリカとの同盟関係を継続する」という選択で
ある。後退しつつあるアメリカの軍事力を補うには、今以上
の自主防衛努力が必要である。また、アメリカの経済的弱体
化を支えるために、すでに200兆円も買ったアメリカ国債
を今後も買い続けなければならない。

これでは日本の経済力も衰退していくだろうから、落ちぶ
れた老友同士で支え合っていくという構図になる。しかし、
アメリカの方が借金を踏み倒して、去っていくという可能性
は捨てきれない。

第二は「中国の属国になる」という選択肢である。「いま
でさえ日本はアメリカの子分なのであり、純粋な独立国では
ない。親分がアメリカから中国に変わるだけで、今とたいし
て変わらない」という楽観的な見方がある。

しかし、独裁国家中国は、政府批判をしただけで投獄する
ような国である。その属国となれば、今の民主党内の小沢独
裁のような状況が日本全体を覆うだろう。また脱税・賄賂は
日常茶飯事という国柄でもあるから、その属国になれば、鳩
山政権のような巨額脱税や違法献金、国費の使い込みなどが
国全体に広まるだろう。

その上に、今の中国の反日歴史教育を当然、属国にも要求
してくるだろうから、今後の日本人はすべて前科者として洗
脳されていくことになる。中国の属国となって幸せになるの
は、傀儡政権と与党党員という特権階級だけだろう。


■9.第三の選択肢「日本独立」

奥山氏の指摘する第三の選択は「日本独立」である。アメ
リカや中国に従う子分ではなく、国際社会の中で主体的に動
く国になることである。

「独立」といっても「孤立」ではない。地政学的に見れば、
ユーラシア沿岸部の国々と同盟関係を結んでランドパワーに
対抗するという手がある。日本と同じく中国の脅威にさらさ
れている台湾、東南アジア、オーストラリア、さらにインド
などとの広範な同盟関係を結ぶ。

もう一つは、「敵の中に味方を作る」戦略である。チベッ
ト、ウイグルなどの独立運動を手助けしつつ、北京に対抗す
る上海や広東省を味方につける。中国がソ連の分裂崩壊の道
を辿らない、という保証はない。

中国の経済成長が著しいとは言え、その国民総生産の総額
はいまだ日本と同程度の規模で、それで日本の10倍以上の
人口を養わなければならない。しかも国内に独立運動、地域
間対立、階級対立を抱えている。人権と自由を求める声も強
い。

そんな中国に脅かされていると言っても、幕末に西洋列強
が押し寄せる中で見事に国家の独立を貫いた明治日本に比べ
れば、平成日本ははるかに恵まれた立場にあると言える。

足りないのは、国際社会の中で独り立ちしてやっていこう
という国民の意志と、地政学的な戦略眼だろう。
(文責:伊勢雅臣)

http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogindex.htm

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