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2010年5月 8日 (土)

小泉進次郎が初めて明かした「世襲の苦労」

「小泉進次郎といえば世襲の権化、シンボルである。こういう政治家がいたら日本はダメになる・・・。正直、辛かったです。自分についてどんな報道がされているか、人が何を言っているか。耳にも入るし、目にも映る。そのたびに堪え、そのたびにへこみました。あの選挙は極限の世界でした」

 そう語るのは自民党の小泉進次郎代議士。国民の支持は回復せず、舛添要一前厚労相ほか度重なる有力議員の離脱で党内はガタガタ・・・という自民党で、最近「ホープ゚」的存在になりつつあるのが進次郎氏だ。

 そんな進次郎氏が4月17日、自民党政務調査会が主催する「日本論語研究会」に講師として出席。"政治家1年生"としての苦悩や抱負、自らの生い立ちなどを赤裸々に語った。進次郎氏はメディアの個別取材を受けないため、その"ホンネ"を聞く機会は滅多にない。いったい何を語ったのか。

 冒頭に記したように、進次郎氏にとって、昨年の総選挙は"針の筵(むしろ)"以上の辛い経験だったという。

「『世襲反対』と言われながら、ペットボトルを投げつけられる。今でもそのペットボトルの銘柄を覚えているんですスーパーやコンビニでその銘柄を見つけると、あの嫌な思い出が甦ります。もうこのメーカーは買うまい、と思いました(聴衆爆笑)」

 進次郎氏によれば、辛い選挙戦の支えになったのが『論語』にある「人知らずして憤らず」(自分のことを他人が理解してくれなくても怒ったり恨んだりしない)という言葉だったとか。 この言葉に支えられ「批判されても褒められても、報道等に一喜一憂しない。信念を曲げず生きていけば、きっと自分のことを理解してもらえる日が来る」と思えるようになったという。

 新人議員と『論語』とは、最近あまり見かけない組み合わせだが、これは、意外にも読書家だと言われる父・純一郎元首相の影響だろうか。その父について、進次郎氏はこう語る。

「父が3回目の自民党総裁選に出た時、家族内には重苦しい空気が漂っていました。当時の父は、数の論理で勝てるわけがない相手と戦っていた。ところが、結果的に父は総理大臣になることができた。この時、国民の力は凄いな、政治に国民の声が届くとはこういうことかと思ったのです」

「腰パン」してました

 一方で、党最年少の議員らしいエピソードも。バンクーバー五輪で、スノーボード代表の国母和宏選手が、いわゆる「腰パン」問題で物議を醸したが、それに対し「自分も同じことをしていたので、何も言えないと思った(笑)」という。

「高校時代は野球部でしたが、『腰パンを見つけたら試合出場禁止』という監督に対し、『野球とまったく関係ない。ズボンを上げればヒットが打てるのか』と思っていました。でも当時は理不尽に感じた部活での経験が、政治家になって非常に役に立っている。礼儀作法を教えられた。私は野球に感謝しています」

 この日の「講義」は約90分にも及んだ。かなりの長時間だが、進次郎氏が会話に時折交ぜるジョークで聴衆は何度も爆笑し、飽きた素振りはほとんど見られなかった。終盤には、鳩山政権への批判もチクリ。

「鳩山総理は、3月末に普天間問題の解決が難しくなった際、『1日や2日、数日ずれることは大きな問題ではない』と言った。国会で北沢俊美防衛大臣に『数日』の意味を質すと、『3、4日』と答えました。政治家は言葉が武器です。期限の問題は法律で規定されているわけではない。
しかし、だからと言って、言葉の重みを知らない政治家が、国民やオバマ大統領に、『トラスト・ミー』と言って信じてもらえるでしょうか」

 まさしく、ごもっとも。進次郎氏には、政治に対するその熱い思いを、ぜひ国政の場で具体化していってほしいものだ。ゆめゆめ、「人生いろいろ」なんて開き直ることのないように―。(現代ビジネスより転載)

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