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2010年7月24日 (土)

信長-近代日本の曙と資本主義の精神-(小室直樹)

内容紹介

 織田信長による新機軸と言えば、「楽市楽座」と「兵農分離」に指を屈するであろう。歴史家ならば言うであろう。「楽市楽座」も「兵農分離」も信長は不徹底であり、徹底的に行なったのは秀吉であると。その通りだが、此処に信長の真の偉大さが有る。信長は曠古の大革命が一気に行なえないことを知っていた。大革命が内包する矛盾は、尖鋭に対立する契機を強調することによってのみ克服され得ることを知っていた。

 信長は、一方において「楽市楽座」を確立した。それと同時に巨大な独占資本を作り出したのだ。この端的に矛盾する経済政策が、流通システムの飛躍的拡大のために絶大な威力を発揮したのだ。「座」とは独占的販売権を与えられた商人組合である。「座」に属する組合員でないと商品を販売することができない。市場は売り手独占市場であった。信長の「楽市楽座」は、「座」の組合員でなくても「市」で自由に商品を販売できるようにした。自由競争市場の創設である。しかし信長は全ての座を廃止したわけではない。信長が安堵した座もある。このように信長の「楽市楽座」は不徹底であった。

 だが信長の「楽市楽座」は、市場の自由化を推し進めると同時に、特権的独占資本も作り上げていった。信長は巨大資本に大いなる独占的特権を与えた。自由市場の創設と独占資本育成。何たる矛盾。しかしこの政策は、一方において市場の自由化を推進すると共に強力な独占資本を育成する。近代資本主義を急速に育成するために最も効果的な政策なのだ。

 「座」こそ、正に斯かる中世的独占である。ちなみに日本においてもヨーロッパのように「座」の特権を与えたのは、権力者や社寺都市などである。しかし、斯かる静止的な中世的独占と溌剌たる巨大資本とは違う。アメリカのロックフェラー、モルガン、フォード、ドイツのクルップ、日本の三井、三菱……などが、資本主義化に演じた役割は忘れるべきではあるまい。信長はこのことを良く理解していた。それであればこそ、中世的特権である「座」を廃止しようとすると共に新独占資本を創造しようとしたのであった。果たしてこの尖鋭に矛盾せる政策によって、流通システムは急速に発達していった。それだけではない。流通システムが発達し自由競争市場が成立していくに連れて、独占資本下でも自由市場の方が儲けが大きいと感ずるようになる。

 独占資本家もまた、自由市場の支持者に改心していく。「独占資本家」が自由企業と相携えて資本主義成立に協力する。「独占資本家も社会のある発展段階においては十分に進歩的であった」とフィルファーディングが言っているのは、この論理なのである。このことに気付いたのか、「独占資本家」も次第に自由市場は良いものだと思うようになり、「楽市楽座」を支持するようになっていった。

 現代日本は信長に負う。その全てをだ。信長によって日本は全く別の国に生まれ変わったのだ。政治家・織田信長の存在は、現代日本の至福である。

 本書では、桶狭間の役、本能寺の変での信長とその兵の行動を分析することによって、信長の世界史的意味を示した。

内容(「BOOK」データベースより)

 『信長公記』『近世日本国民史』は勿論、西洋の学識も駆使して、“桶狭間の役”“軍政改革”“楽市楽座”“比叡山の焼き討ち”“本能寺の変”を検証。信長の世界史的意味を明らかにする。

第1章 「本能寺の変」が近代日本を創った(信長は日本に近代資本主義へのハイウェイを拓いた

奇襲を受けたルーズヴェルトとスターリンの決定的な差 ほか)

第2章 信長なくして、明治維新なし(信長は「武士道」の革命に成功した

戦国武士は、光秀が正しいのか秀吉が正しいのか、判断できなかった ほか)

第3章 桶狭間は奇襲などではない(同じ戦争を二度としなかった信長

「桶狭間」を奇襲と思い込むと、真実が見えなくなる ほか)

第4章 信長と日本資本主義の精神(「奇蹟で神に成らなかった」ことが信長最大の奇蹟

上洛という最終目的のためには"川中島合戦"など無意味だ ほか)

Neobk782336

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