『自らの貢献は何でなければならないか、を考える』(P.F.ドラッカー)
1.自らの果たすべき貢献を考えることが、知識から行動への起点となる。問題は、何に貢献したいかではない。何に貢献せよと言われたかでもない。何に貢献すべきかである。
長い間、貢献すべきことは、自分以外のなにかによって決められていた。自ら考えることや悩むことはなかった。農民は土地と季節で決められていた。職人は仕事で決められていた。家事使用人はご主人の意向で決められていた。
2.ところが、知識労働者が仕事の主役となるや、彼らに何を貢献させるかが重大な問題になった。そこで、人事部が組織され、それを考えることになった。しかし、人事部全盛の時代は驚くほど短かった。いかなる手法を開発しようとも、人事部なる世話役がやり切れることではないことが明らかになった。そこで早くも1960年代には、知識労働者の場合、何を貢献するかは自分で考えるということになった。好きなことをさせることが、最も進んだ方法とされた。
3.もちろん、好きなことをさせてもらうことによって、成果を上げ、併せて自己実現したいという者はそれほど多くはなかった。何を貢献するかを本人に考えさせることは正しかっ
た。だが考えるべきは、何をしたいかではなかった。自らの貢献は何でなければならないか、だった。
(参考:「週刊ダイヤモンド」2010年3月6日号)
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