『他者とのかかわりが個人を成長させる』中原淳(東京大学准教授)
1.教育学や心理学の理論からすると、人が自分1人だけで学ぶことは難しい。他者の影響がないと、人は学習して成長することはないのです。これは大人になっても同じです。ところが成果主義によって職場の人間関係が険悪になり、社員同士のつながりも弱まってしまった。学習に必要な他者からの影響を受けられなくなってしまったのです。
2.「他者とのかかわりが個人を成長させる」というテーマの調査を実施しました。その調査結果を分析したところ、企業の職場に「業務支援」「内省支援」「精神支援」という3つの
支援が存在していることが判明しました。精神支援とは、息抜きや安らぎを与えてもらうこと。業務支援は、業務に必要な知識やスキルを提供してもらったり、業務をスムーズに進
められるように取り計らってもらったりすることです。そして内省支援は、自分自身を振り返るきっかけを与えてもらうことです。
3.このうち精神支援を与えられるのは、職場の上司だけです。一方、業務支援は、職場の同僚や同期が提供してくれる。このようにほかの支援はそれを与えてくれる他者が限定されるのに対して、内省支援だけは職場にかかわるすべての人から提供してもらえます。ですから3つの支援の中で内省支援が最も強力です。
(参考:「日経ビジネス」2010年3月22日号)
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