ザッケローニ監督、意外な素顔 派手を嫌い武士道に傾倒
第25代サッカー日本代表監督、ザッケローニ氏。日本代表にとって初のイタリア人指揮官だ。日本協会・小倉純二会長(72)によれば「すべてにおいてマジメな男です。それにオシムさんと同じくらい実に興味深いサッカー論をもっている」と話す。また協会関係者、スタッフは「ともかく陽気で明るいというイタリア人のイメージでは全くありません」と口をそろえる。
ともかく派手なことは嫌う。象徴的な“事件”があった。昨年の11月、日本で人気沸騰のEXILE(エグザイル)が、サッカー日本代表のユニホームスポンサーでもあるアディダスジャパンとアスリート契約をした記者会見があった。当初は同じく同社とパーソナル契約をしたザッケローニ監督と合同記者会見を開く計画もあったのだが「そういうことなら遠慮したい」とザッケローニ監督が固辞。エグザイルの単独会見となった。
また多くのイタリア企業からザッケローニ監督へのさまざまなオファーがあったのだが「十分すぎるほどのことを日本協会にしてもらっている。すべてお断りしてほしい」とCMなどのオファーも一切拒否している。
生まれはイタリア・ロマーニャ州。住まいは東中部の人口2万5000人の小さなリゾート地であるチェゼナティコにある。フルヴィア夫人と息子ルカ氏の3人家族で「奥さんは日本への単身赴任に大賛成したんだ。だってあなたがいなくなれば部屋が広くなるからと笑っていた」とザッケローニ監督。息子のルカ氏はこの地で「MARE」というレストランを経営している。
ザッケローニ監督はプロサッカー選手を目指していたが、17歳で肺炎にかかり断念。体調は回復したものの、サッカーから離れ、保険の外交員や徴兵制で空軍にも1年ほど入隊していた。
監督業の幅を広げるために車でスペインのバルセロナに赴き、当時指揮をしていたクライフ氏に「攻撃の方法を教わった」という武勇伝も。多くのイタリア人指揮官が、同国伝統の超守備的戦術「カテナチオ」を敷くが、ザッケローニ監督は攻撃重視の3-4-3のシステムを用いるのが特徴だ。
日本サッカー協会とは相思相愛の間柄ではなかった。ポスト岡田の候補の3番手だった。原博実技術委員長が第1、第2候補にフラれたことでザッケローニ監督に直接電話でオファー。そこで本人は「すぐにOKを出した」という。
今、一番興味があるのは日本人と日本文化。「これほどまでよく働くとは思わなかった。選手も全員チームのために動く。イタリアでは考えられないからね」と話す。
またイタリア時代には画家のゴッホに傾倒。日本で行われていた展覧会にも出かけたが今はゴッホよりも「武士道を勉強したい」という。一番の好物はすしだ。「刺し身も大丈夫。和食の方が、断然に私の口にあう。刺し身はイタリアでも食べていた」と笑う。
また昨年末の協会幹部との忘年会では「掘りごたつに入ってみたい。それがある店を探してほしい」と協会スタッフにリクエストして驚かせていた。(夕刊フジ編集委員・久保武司)
■アルベルト・ザッケローニ 1953年4月1日、イタリア生まれ、57歳。地元メルドラで、サイドバックの選手としてプレーしたが、肺炎のため、17歳で引退。家業のペンションで働き、保険代理店を経営しながら、サッカーのコーチとして腕を磨く。30歳で下部リーグのチェゼナティコの監督に就任。その後は、ウディネーゼをはじめ、ACミラン、インテル、ユヴェントスなどセリエAの強豪クラブを指揮する。ACミランでは1998-99年シーズンにリーグ優勝し、年間最優秀監督に輝く。家族は夫人と1男。(夕刊フジ2011.1.26)
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いまの日本に必要な人だということがわかる。
さあ、オーストラリアにどこまで食い下がれるか。
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