脱税の摘発 昨年度248億円余
全国の国税局の査察部、いわゆる「マルサ」が、ことし3月までの1年間に摘発した脱税の総額は248億円余りに上りました。摘発された中には、2メートルの高さに盛った土砂の下に、現金3億円近くを隠していたケースもありました。
国税庁のまとめによりますと、昨年度、査察部が摘発した脱税事件は全国で216件で、脱税の総額は248億円余りとなりました。ある土木工事会社のケースでは、残土置き場に盛られた高さ2メートルほどの土砂をショベルカーで1時間ほどかけて取り除いたところ、その下の地中から重みで潰れたスーツケースが見つかりました。中には現金およそ2億9000万円が隠されていて、会社と経営者を脱税の疑いで告発したということです。また、相続税の脱税事件では、トランクルームの中から金の延べ板およそ20キロ、5800万円相当が見つかったケースもありました。業種別に見ると、3年ほど前まで都心などで地価が値上がりしたいわゆる「ミニバブル」を背景に不動産業者の脱税が13件と、前の年度に続いて最も多くなりました。一方、海外の税率が低い国や地域、いわゆるタックスヘイブンに設けた会社や口座を悪用した脱税が見つかるケースも相変わらず多かったということです。国税庁の牧田宗孝査察課長は(まきた・むねたか)「昨年度はシンガポールやマレーシアと租税条約を結んだほか、スイスや香港などとも交渉を進めており、今後は海外の当局から情報が得られるということで事実関係の解明につながると期待している」と話しています。(NHKニュース2011.6.17)
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