『地道に商いに励んだ結果が利益である』伊藤忠兵衛(伊藤忠商事創業者)
1.代表的な近江商人の一人で、伊藤忠商事や丸紅の礎を築いた初代伊藤忠兵衛は、「利真於勤(利は勤むるに於いて真なり)」という言葉を座右の銘にしていた。この言葉が示すのは、真の利益とは、地道に商いに励んだ結果として得られたものだけだ、ということである。
2.この言葉に基づいて、投機的な売り買いや、買い占めや売り惜しみなどによる相場の操作、相手の弱みに付け込む強気の商いなどは禁じていた。小手先のテクニックや他人に無理を強いることで儲けても、結局は信頼を損ねて家業長久の妨げになるからだ。こうしたやり方で利益を上げたとしても、正当な利益としては認めないという厳格なルールを、忠兵衛は自分と従業員とに課したのである。
3.利益の正当性にこだわる考え方は、近江商人全般に共通していた。利益を見るときに、彼らは「結果」である数字を評価するだけではなかった。どのようにして儲けたかという
「プロセス」を極めて重視していた。こうすることによって、目先の誘惑に打ち勝ち、ビジネスの本道を踏み外さないことを常に心掛けていた。
(参考:「日経トップリーダー」2011年2月号)
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