『松下幸之助のリーダーシップ「従いつつ導く」』野平郁次郎(一橋大学名誉教授)
1.松下幸之助さんは、商売人にとって一番大切なことは愛されることであり、そのために他人様に奉仕しなければならないと言っています。何で奉仕するか。まずはいい商品。それから妥当な価格。さらにサービスです。そして幸之助さんの言うサービスというのは、商品と価格以外の相手が喜ぶすべてのことです。ですから、相手が喜ぶ言葉も一つのサービスだったという気がします。
2.幸之助さんの「従いつつ導く」という言葉が好きでした。社員にやる気を持ってもらわないといけないわけですが、幸之助さんは社員の自主性を実にうまく引き出し、それに従い ながら導いていたと思います。例えば社員に「これをやろうと思うけど、君はどう思う?」
と投げ掛ける。すると社員から、「それなら、ここをこうしたらどうですか」というふうに意見が出てくる。
3.そうなれば主体は相手に移るわけです。自主的にやるのと人に言われてやるのではおもしろ味がまったく違ってきます。当然結果も違ってきます。幸之助さんのリーダーシップにはそういう特徴があったと思います。(参考:「致知」2011年5月号)
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