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2011年10月10日 (月)

【産経抄】10月10日

 

 東京オリンピックは日本の社会を根底から変えてしまった、とよくいわれる。開会式に合わせ、9日前の昭和39年10月1日には東京・大阪間に新幹線が走った。東京に初めて高速道路ができ、多くの道路が拡張される。それは全国に拡大し街々の表情は一変した。

▼五輪を見るためテレビの普及に拍車がかかった。反比例するように映画館は減少していく。たくさんの外国人が訪れたこともあり、生活も国際化、とくに欧米化をたどる。フロ付きの住宅が増え、銭湯が急激に減ったことなどその象徴だった。

▼生活はどんどん豊かになっていったが、「我慢」や「節約」といった日本人の美徳を失わせた。五輪と直接関係ないが、旅する民俗学者、宮本常一によれば、物干しの洗濯物から、手縫いやつぎの当たった下着が消えた。そう『空からの民俗学』に書いている。

▼そのオリンピックの開会式から今日10日で丸47年になる。といってもこの日、あの華やかな祭典を懐かしむとすれば50代より上の人たちだろう。ましてや招致までの日本の苦難や、社会の劇的な変化に思いをいたすということもほとんどないに違いない。

▼開会式の日を記念して制定された「体育の日」は11年前から「10月の第2月曜日」となった。今年はたまたま10日に戻ったが、これでは東京五輪を思い出せといっても無理というものだ。しかも祝日法には「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」とだけある。

▼「体育の日」だけではない。「文化の日」や「勤労感謝の日」も明治天皇の誕生日や新穀を神に供える新嘗祭(にいなめさい)という、具体的で歴史的な由来が失われている。歴史や伝統文化の「空洞化」を招くゆゆしき問題という気がする。

(産経ニュース2011.10.10)

Hinomaru

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