『経営とは想定外をなくすことと矛盾を解決すること』飯田亮(セコム創業者、現最高顧問)
1.経営というのは、想定外をつぶしていく作業です。「そこまでやってできなきゃ仕方がない」と淡泊に考えるか、想定外をつぶすためにエネルギーを注ぎ込むか、それが企業の成否を分ける。その時に必要なのは想像力です。想像力というのは、思考の粘着性から生まれてくると考えます。あきらめずに考え抜く。その粘着性が想定外の領域をつぶし、新しいビジネスを生み出していく。
2.もう一つ経営は矛盾の固まりです。社会のためにきっちりとシステムを作るとコストがかかる。ただ、営利企業なので利潤も上げなければならない。こういう社会的コストと利潤
という相矛盾するものを解決するところに経営はあります。
3.私が1962年に会社を立ち上げた時、最も強く感じたのは矛盾をどうやって打ち消すか、ということだった。そのうちに矛盾を調整し、打ち消していくという作業そのものが経営だと感じるようになりました。そういう作業を繰り返すうちに、矛盾というものが不思議ではなくなってきます。逆に、矛盾がなければ経営が面白くも何もない。想定外をなくすことと矛盾を解決すること。これが経営の醍醐味でしょう。
(参考:「日経ビジネス」2011年6月6日号)
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