【産経抄】1月28日
視聴率がいまひとつのNHK大河ドラマ「平清盛」は、学芸会レベルだった去年の戦国紙芝居よりましだが、兵庫県知事が記者会見で吐く罵詈(ばり)雑言の方が面白い。曰(いわ)く、「画面が汚い」「瀬戸内の真っ青な海の色が出ていない」などなど。
▼清盛は神戸に福原京をつくった兵庫県にゆかりの深い人物だ。ドラマで名所をきれいに撮ってもらい、観光客を増やそうという魂胆がはずれたのだろうが、ならば中国のようにプロパガンダ(宣伝)映画でもつくったらどうだろう。
▼言論の自由がない中国では、映画はいまだに国民を洗脳する重要な手段だ。北京五輪開会式で、9歳の少女に口パクで歌わせた張芸謀監督の新作「金陵十三釵」は、昭和12年の南京事件を題材に、「立派な中国人、残虐な日本人」という嘘を観客に刷り込もうというひどい代物だ。
▼中国史上最高の約72億円を投じた「金陵」は、昨年末にかの地で公開され、大ヒットしている。教会に逃げ込んだ13人の娼婦(しょうふ)らが、女子学生の身代わりに南京を占領した日本軍のパーティーに出向いて慰安婦になるという筋だが、でたらめにもほどがある。
▼怖いモノ見たさでDVDを入手した友人に見せてもらったが、映画人の良心のかけらも感じられなかった。張監督は、米アカデミー賞狙いでクリスチャン・ベールを主役にしたらしいが、酷評されて候補にも残らなかった。
▼それでも中国では、映画に興奮した有名歌手が、ミニブログで日本人を罵倒する騒ぎになっている。映画だからと放っておけば、嘘が独り歩きしてしまう。在中国大使には、兵庫県知事ばりに文句をいってもらわねばならぬ。パンダと日中友好だけでは、なめられるだけですよ、丹羽さん。
(産経ニュース2012.1.27)
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