【プロ野球】「反復練習の成果」 2千安打のヤクルトの宮本
「努力」という言葉がよく似合う。史上最年長の41歳5カ月での快挙。現役を続ける秘訣(ひけつ)を「反復練習の成果」と言い切る。城石憲之内野守備走塁コーチは「打席に入る前は相手投手の傾向が書かれたメモを熱心に見ている。研究熱心で今も打撃技術は進化している」と驚く。
際だった選手ではなかった。小柄でPL学園高の進学の際は「10年早い」と揶揄(やゆ)された。当時、1学年上には片岡篤史氏(阪神打撃コーチ)、立浪和義氏(元中日)らがいた。「自分でやらないと置いていかれる環境。自分で考えながらいろいろ工夫した」。同高の恩師、中村順司さん(現・名商大野球部監督)は「みんな練習していたからね。その中で切磋琢磨(せっさたくま)して成長した」と証言する。早くから一流選手の背中を追いかけ、自然と練習の大切さを学んだ。
同高では2年時に春夏全国制覇。だが、3年時は春夏とも甲子園の土を踏めなかった。天国と地獄を10代で経験した。今もチーム内でふがいないプレーをした選手を一喝する。勝利へのこだわりは誰よりも強い。プロに入り、アテネ、北京五輪では日本代表の主将も務めた。若手に煙たがられるのをいとわず、時には厳しい言葉も口にした。「勝つ喜びも負けたときの惨めさも他の人よりも分かっている」
そんな勝負師の顔も家族に話題が及ぶと一変する。「うちの母ちゃん(知美夫人)は普通に接してくれるから良いですね」。照れくさそうに笑った。
(産経ニュース2012.5.4)
◇
みやもと・しんや 昭和45年11月5日、大阪府出身。PL学園高、同大、プリンスホテルを経て、平成7年にドラフト2位でヤクルトに入団。同16年のアテネ五輪、同20年の北京五輪で、日本代表の主将。平成17年12月から3年間、プロ野球選手会長も務めた。176センチ、70キロ、右投げ右打ち。
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野村克也が好んで起用するタイプだ。
先日の日ハムの稲葉も元ヤクルト。
長年自分の武器を磨き続ける。
そうするとかならず花開く。
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