【サッカーU-20女子W杯】攻撃力損なわず、新たな歴史刻んだ「ヤングなでしこ」
PK戦で韓国に敗れた2010年U-17女子W杯決勝の記憶を持ち出し、周囲が「因縁の日韓戦」とはやし立てても、選手たちはどっしりと構えていた。2万4000人超の大観衆が見守る中、前半から持ち前の攻撃力を存分に発揮し、宿敵に3-1で快勝。先輩たちがはね返されてきた準々決勝の壁を初めて乗り越えた。「史上初のベスト4は素直にうれしい」。2得点の柴田はそう誇った。
先制後、警戒していた相手のカウンター攻撃で同点とされても、チームは一切ひるまなかった。「後ろでも主導権を握って回せていたので、安心して前に行けた」という柴田が、追い付かれた4分後、田中美のパスから左足で鮮やかな勝ち越しゴール。前半37分にも攻撃力を買われて先発復帰した高木の右クロスから、田中陽が4戦連発となる追加点を奪って、試合を決定づけた。
高い技術に裏打ちされた華麗なパス回しで、果敢に得点を狙うスタイルは、吉田監督と選手たちが作り上げてきた。指揮官が「初戦とともにポイントだった」という準々決勝を迎えても、リスクを回避する“決勝トーナメント仕様”の戦術は採用せず、持ち味を最大限に披露した。
昨年の女子W杯を初制覇し、ロンドン五輪でも初めて表彰台に立った姉貴分の「なでしこジャパン」に続き、「ヤングなでしこ」も自国開催の大舞台で、新たな歴史を刻んだ。
(産経ニュース2012.8.30)
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やはり、「なでしこ」は強かった。黄金時代は必ずくる予感。
勝つための戦略は、いかに強みを生かすか。
優れた指導者にしか、未来は来ない。
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