国際会計基準、強制適用見送りも 米に同調、金融庁
金融庁は2日、企業会計審議会を開き、国際会計基準の導入に向けた議論を3カ月ぶりに再開した。平成24年中をめどに同基準の強制適用の可否を判断する計画だが、会計審では慎重派と推進派の意見が対立。判断に大きな影響を与える米国が適用を事実上先送りしたこともあり、年内の判断は先送りされる可能性が強まっている。
「国際的な調和のためには米国の動向を注視すべきだ」。この日の会計審では慎重派の委員から導入の可否は時間をかけて判断すべきだとの意見が相次いだ。
これに対し、推進派は「日本の企業のためにも国際的な基準づくりには積極的に参加する必要がある」などと訴え、両者の意見の隔たりを浮き彫りにした。
金融庁の担当者は7月に米証券取引委員会(SEC)が国際会計基準についてまとめた報告書の内容を説明。SECが「基準をそのまま取り込む方法は、多くの米国の資本市場関係者から支持されない」などとして早期の適用を見送ったことを明らかにした。
国際会計基準は会計基準の世界的な統一を目指し、国際会計基準審議会が策定。欧州を中心に100カ国程度が採用している。
会計審で導入の議論を始めたのは20年秋。21年6月には「24年をめどに強制適用の判断を行う」との中間報告をまとめ、最短で27年3月期から導入することになっていた。だが、昨年6月に当時の自見庄三郎金融担当相が突如「27年3月期からの強制適用は行わない」と発言したことで、議論が混乱。今年7月からは会計審もストップしていた。
議論を始めた直後は国際展開する日本企業でも導入機運が高まった。だが、会計基準の大幅な変更によって事務やコスト面の負担が増大するデメリットもあり、適用時期が不透明になるにつれ、準備を取りやめる企業も出てきた。
中塚一宏金融担当相も1日の着任記者会見で「いつ結論を出すというのは難しい」と発言しており、企業経営に大きな影響を及ぼす会計ルールの変更が宙に浮いたままの状況が長引きそうだ。
(産経新聞2012.10.2)
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もともと議論がアメリカ寄りだったし・・・
まあ、先送りOKでしょう!
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