『経営理念が競争力の源泉』川野幸夫(ヤオコー会長)
1.「経営理念」の重要性については、どの企業の経営者も口にします。しかし、理念を会社の隅々まで行き渡らせるのは簡単ではなく、それをどこまで徹底できるかが、長い目で見た場合、ライバルとの差につながります。「経営理念」は、単なるお題目ではなく、それを社員やパートナーさん(パート社員)を含む全員に浸透させ、行動に結びつける。それこそがヤオコーの競争力の根底にあります。
2.私は経営において一番大切なのは、目に見えない部分だと考えます。なぜでしょうか。競合する食品スーパーから、たくさんの方がヤオコーのお店を視察に訪れます。お店の売り場がどうなっていて、どんな商品を並べているのかを熱心に見学されます。形を真似るのはもちろん可能です。でも、裏側にある思想や、考え方の本質はお店を見ても分かりません。
3.ヤオコーの経営理念は「生活者の日常の消費生活をより豊かにすることによって、地域文化の向上・発展に寄与する」です。つまり、実績を伸ばすことよりも、私たちのお店が 存在することによって、お客様の暮らしを少しでも着実に向上させる。そして、お店で買い物されるお客様に、喜びを感じていただく。それが最優先です。
(参考:「日経ビジネス」2013年7月1日号)
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