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「ビジネスとは、金を稼ぐことではない」と言ったナイキ創業者の考え方
ビジネス書で成功者の自伝、啓発本コーナーにも並ぶベストセラーだって?
眉をひそめ声を荒げた私だったが、一読してすっかり本書に魅了されてしまった。痛快にして波乱万丈、ページをめくるたびにピンチが道をふさぐ。しかし夢と信念、友愛を原動力にして、ビジネスという名のレースは再開される。
主人公はナイキの共同創業者で前会長だったフィル・ナイトだ。片田舎のオレゴン州ポートランドに生まれ、名門スタンフォード大でMBAを取得した。
「世界は馬鹿げたアイディアでできている。歴史は馬鹿げたアイディアの連続」
二十四歳のナイトはランニング中に天啓を得て、自分も馬鹿げたことをやらかそうと、紆余曲折の道を走り始める。一九六二年、陸上選手の経験をもとに、スポーツシューズ輸入会社ブルーリボンを起業したのだ。
若き日の主人公が眼をつけたのはオニツカタイガー。戦後復興期の日本製品に惚れ、単身神戸に乗りこんで商談をまとめ、母国でかつての敵国の靴を売りまくる。
ところが、オニツカは知名度が上がるや、ブルーリボン社を見捨てようとする。のっぴきならない危機に、主人公はどう対処するか!
いやいや、本書にはこれ以外にも危急存亡の種がまき散らされている。資金の困窮、タイアップした選手のトラブル、訴訟問題……。
だが、レースを諦めかけた時、日商岩井やユニークな弁護士らと巡り合い、主人公は靴の紐を結び直すことになる。ブルーリボンが、ナイキとして新たなゴールを目指すのは一九七二年、以降の繁栄は周知のことだ。
ナイトが立志伝中の人物ということに間違いはない。しかし、作中の彼は美化された聖人君子にあらず。「バック」と愛称で呼びたくなるほど、とびきり人間臭い。
彼はハイスクール時代に刻まれた劣等感を引きずっているくせ、仕事では猪突猛進、傲慢ですらある。
でもバックは徹頭徹尾いいヤツだ。侠気たっぷりの感激屋、曲がったことが大嫌いで、仲間や家族を大事にする。愛息を失っての懺悔は痛々しい。でも絶対に屈しない。アメリカ映画に登場する、理想のヒーロー像がバックに重なっていく。
登場人物の魅力と破天荒な展開に加え、ハードボイルド小説さながら、シニカルなユーモアに満ちた一人称の文体が読者を引っぱる。
「ビジネスとは、金を稼ぐことではない」
とりわけ、この一行が深い余韻を残す。おかげで、「馬鹿げたアイディア」を抱きつつ貧乏作家に甘んじる私も、走り続ける気になった。本書というシューズには、魔法の機能が満載だ。
評者:増田 晶文
(週刊文春 2017年12月21日号掲載)SHOE DOG
日本で作られた靴をアメリカで売る。1960年代に米国の誰もが笑うような夢を抱き、著者は日本に渡る。
本書は世界的なスポーツブランドに成長した「ナイキ」の創業物語。夢が叶い、オニツカの靴をアメリカで販売する権利を得て、事業を広げるが、オニツカとの関係が次第に悪化し、資金繰りが苦しくなる。現地の銀行もさじを投げ、倒産寸前に追い込まれた窮地を救うのが、商社の日商岩井だ。日本企業に裏切られ、別の日本企業に救われる。日本との関係の深さに驚かされる。
タイトルの「SHOE DOG」とは靴の製造や販売に命を懸ける人々を指す。ナイキの立ち上げに関わった面々は誰もがSHOE DOGだ。チームに天才は一人もいない。情熱に勝る能力がないことを教えてくれる。
評者:栗下直也
(週刊朝日 掲載)★ビジネス書大賞2018にて、大賞受賞!
★発売たちまち21万部突破!
★「2017年最高の書」の声、続々!!
TBS「王様のブランチ」BOOK総合ランキング、第2位(12月9日)
読売新聞書評で紹介! (12月3日、評者柳川範之氏)
日経新聞書評「この一冊」で紹介! (12月9日、評者小関広洋氏)
朝日新聞書評「売れてる本」で紹介! (12月10日、評者佐々木俊尚氏)
産経新聞書評で紹介! (12月10日、評者瀧本哲史氏)
おすすめ本紹介サイト「HONZ」で紹介! (評者内藤順氏、田中大輔氏、古幡瑞穂氏)
『Number』12月7日号「新刊ドラフト会議」で紹介! (評者為末大氏)
『週刊現代』12月2日号「日本一の書評」で紹介! (評者楠木建氏)
★世界最強のブランドはいかにして生まれたか?
★創業者が自ら語る、ナイキの創業秘話!
★待望の翻訳、ついに刊行!
父親から借りた50ドルを元手に、アディダス、プーマを超える
売上げ300億ドルの会社を創り上げた男が、ビジネスと人生のすべてを語る!
1962年晩秋、24歳のあるアメリカ人が日本に降り立った。
彼の名はフィル・ナイト。のちに世界最強のブランドの一つとなる、
ナイキの創業経営者だ。
オニツカという会社がつくるシューズ「タイガー」に惚れ込んでいた彼は、
神戸にあるオニツカのオフィスを訪れ、役員たちに売り込みをする。
自分に、タイガーをアメリカで売らせてほしいと。
スタンフォード大MBA卒のエリートでありながら、なぜあえて靴のビジネスを選んだのか?
しかもかつての敵国、日本の企業と組んでまで。
「日本のシューズをアメリカで売る」。
人生を賭けた挑戦が、このとき始まった!
●著名人も絶賛!
ビル・ゲイツ称賛!
2016年おすすめの5冊に選出!
成功するビジネスのありようを、誠実に思い起こさせてくれる。
それは混沌と混乱に満ちた危険な旅であり、誤りと闘いと犠牲が常につきまとう。
ここまで赤裸々に自身の歩んだ道を語るCEOなど、ほとんどいないだろう。
フィル・ナイトが読者に何かを教えようとしたとは思えないが、
読者はすばらしい学びを得るはずだ。
彼はできうる限り正直に人生を語っている。驚愕の物語だ。
(マイクロソフト創業者)
2016年の最高の本。フィル・ナイトは天性のストーリー・テラーだ。
――ウォーレン・バフェット(伝説の投資家)
率直で、ユーモアがあり、スリルもあって文学的なこの本は、スポーツを愛する人、
そして伝記を愛するすべての人のための本だ。
――アンドレ・アガシ(元プロテニス・プレーヤー。ゴールデンスラム達成者)
ありえない夢を追いかけるすべての人への啓示。
――マイケル・スペンス(ノーベル賞受賞経済学者)
アントレプレナーシップについて読んだ本のなかで、最高の一冊。
――ファリード・ザカリア(ジャーナリスト)
行ってきました。
新しいクラブセッティングでのラウンド
アイアン、なかなかいいですね。
ウエッジは慣れるまでにすこし時間がかかりますかね。
https://reserve.accordiagolf.com/golfLinkCourseDetail/?gid=126
*藤岡GC東:out46(16)+in42(13)=88(29)-HC17=71
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